私的考察 Salt Lure 編
※注 ここは私、himedakaの独断と偏見による
ソルトルアーに関するウンチクと経験が語られています。
これらは世間一般の常識とは違う内容が含まれる恐れがありますので
内容を吟味の上、試すなり、笑うなりして下さい。
このコンテンツの影響により被害等が発生しましても、当方は一切関知いたしません。
第 1 話
【 私のソルト ルアー 】
私が初めてルアーと出会ったのは中学2年の時だった。 臨海市である為、釣りと言えば投げ釣りだった。
この頃すでに、投げ釣りには相当傾倒しており、道具も当時としては かなりの物を持っていた。
ある時同級生の釣り友が、
「これからも海釣りを続けて行くならルアーくらい持ってないとな!」と言って来た。
私としてはよく意味が判らなかったが
(今考えても良く判らんが)、とりあえず口を合わせて「そうだな。」と答え、友人の薦めるままオリンピック社の“ウイング・ルアー”(大)(小)を注文した。 私の記憶では、たしか両方とも360円だったと思う。
高いか安いかは不明だったが話しに乗った。
ま、そそのかされたと言っても 「360円×2=720円位だったら腹も立たんか。」と割り切って注文した。
投げ釣りしか知らなかった私は、当然それを直にラインに結び、投げて巻くものと思っていたのだが、納品された
“ウイング・ルアー”なる物の実物を見て驚いた。 「こんな物本当に飛ぶのか? 俺のロッドで・・・・」
当時私の竿は、オリンピック社の
“アマゾンV”。 緑に白がカッコイイ3.9m25号と言うかなりの豪竿だった。
リールも同社の
“ホリゾンNO2・ハイスピード”と言う、昭和48年に7000円近い超高級機種だった。
これに6号ラインを200m巻いていた! しかし、問題のルアーと言うと・・・・ 今で言うとトラウト用のスプーンの一種と言うのが一番近い表現かな?
 (小)3.5g程 (大)5g程だったと思う。 これは全く無謀。 と言うより、物理的に不可能。
「これでどうやって何を釣るの?」と友人に訊ねたら、こいつも動揺を隠し切れない様子だったが、「簡単だよ。 ウキを使って投げるんだ」と答えた。 つまり大物をウキ流し釣りで狙う時の遠投ウキに1m程ラインを結び、その先に例のルアーを付けて投げると言う荒業をやって見せたのだ。 妙に感心し、「ルアーってこう言う物なんだ。」と納得したものだった。 これって、スキップバニーと同じ考え方のもので、釣れても不思議ではなかったかもしれない。 しかし、2、3回やって見ただけで飽きました。 このルアー、家のどこかに埋もれているかもしれない。
今出てきたら宝物だ。 皆さん、ルアーは目的に応じた物を、正しく使いましょう! 
想像以上に魚は利口です。 なめて掛かると痛い目見ますよ・・・・                                  
- 2001・10・9 -
第 2 話
【 リール 】
ルアーは投げ釣りです。 当然リールを使います。 それにラインを100〜150m巻いています。
リールには
スピニング・リールベイト・リールがありますが、一般的にソルト・ルアーではスピニング・リールを使います。
スピニング・リールの長所は何と言っても飛距離が出る事でしょう。 ベイトに比べて圧倒的です。 その上簡単に使えるしトラブルが少ない。
また、万が一トラブってもアウトスプールなので処理が簡単。 短所としては機構が複雑なので小型化と、強度に限界がある事。
もう一つ、ラインを巻く時ねじりながら巻いてゆく為、使えば使う程ラインに
“糸よれ”が起きて来ます。  糸よれが起きると、ラインが太いほど捻れによるトラブルが起き、細いほどラインの強度が下がります。 これは気が付かないうち起きているので厄介です。
ベイト・リールの長所はベールが無い為手返しが早くて楽なのと、この糸よれが発生しないこと。 これがラインではなく、帯状の物を巻く事を考えて貰うとすぐに理解できるでしょう。 スピニングには平たく巻けませんが、両軸のベイトには綺麗に巻き取る事が出来ます。
更にサイズの割に大変強度を上げる事が可能です。 その反面、それが弱点となり、
バックラッシュと言うトラブルからは逃れられません。
それは、スプールに
“慣性の法則”が働くからで、テクニックでこれをカバーする事が必要となってきます。
私は100%、スピニング・リールです。 渓流ルアーやB・バスはやらないのでベイトは持っていません。 で、これらのリールはどれを見ても、フライ・フィッシング用のリールと比べたらベラボウに安い! 試しに、日本が世界に誇るスピニングリール、S社の
ステラとD社のトーナメントZと、私が所有するフライ・フィッシング用リールで、同じ価格帯の物を比較して見ます。
リール名 ステラAR3000S トーナメントZ3000C ビルバランM50 アンペックスNo2
価   格 68.000 58.500 73.000 59.800
ベアリング数  ボール14/ローラー1 ボール12/ローラー1 多分無し あっても1個
ドラグ性能 6kg 7kg 無し 無し
巻上ギア比 5.2 : 1 4.9 : 1 1 : 1 1 : 1
こんな感じです。 フライの後からソルト・ルアーを始めた私は、S社のバイオマスターと言うリールを触った時驚嘆したものです。
定価15700円のリールの出来の良さにです。 素晴らしいドラグ性能と滑らかな動き。 一世代前の海釣りしか知らない私にとってルアー用リールは
衝撃的な進歩を遂げていました。 それに比べてフライリールは・・・・ 大半が只の“糸巻き”
これを車に例えたら、ステラやトーナメントがセルシオ級で、バイオマスターはマークUかクレスタでしょう。
そうなると、
フライリールのアンペックスやビルバランは800万円の自転車ってとこでしょうか?
だって発明以来殆んど形や機能は変わっていませんから。 確かに加工精度や素材の進歩は認めます。 使用目的を考えるとそれ以上どうしようもない事は理解しますが、それを考慮しても高過ぎると思います。
( でも買ってしまう不思議な魔力を秘めている・・・・ )
んじゃ、スピニングはステラを持ってるかって言うと高くて買えません! (出しても25000円が限度です)
高いから良いとは限らない? 良い道具だから釣れるとは限らない?  そんなこたぁ〜判ってます! でも欲しくなっちゃうんだもの、仕方ないじゃない! 自分なりにすげ〜我慢してるんだから・・・・ 一つや二つ、良い物持っていたいです。            
- 2001・10・12 -
第 3 話
【 ルアー 】
ルアー・フィッシングはルアーが無い事には始まらない。 ルアーの種類はかなり豊富で、区別も曖昧なものが多数存在します。
今回はシーバッシングという事で、
ミノーに限定してこだわって見たいと思います。 知らない人はいないでしょうけど、ミノーと言うのは魚の形をした模型にフックが付いた物で、一般的にルアーと言えばこれを連想すると思います。
このミノーには
3つのタイプがありますので 順に解説します。
まずは
浮くタイプ。 フローティング・ミノーと言い、何もしないと浮いていて、引くと水の抵抗で潜ります。
引くのをやめるとまた浮いて来ます。 引き方でコントロールします。
 【 F 】の表示で表してあります。
次は
沈むタイプ。 シンキング・ミノーと言い、引かないと沈んで行きます。 【 S 】と表示します。
次にこの中間、
中性浮力(ほぼ水と比重が同じ)で、サスペンド・ミノーと言います。 【 SP 】と表します。
水と同じ比重と言っても、塩分濃度や水温によって水の比重が変化するので、完璧なSPは存在しません。
この3タイプを状況に合わせて使い分けますが、私の独断で言いますと
“全ての基本はフローティング・ミノーに有り”と言い切れます! 最近はこのF・ミノーに“シャロー・ミノー【SR】”“スーパーシャロー・ミノー【SSR】”と言った、引いても殆んど潜らない物が各社から発売され、高い人気を呼んでいます。 活性の高いシーバスは表層のミノーにならどれにでも激しくアタックして来るからです。
ですから、どれくらい潜るかより、ゆっくり引いても確実に泳ぐミノーの方が良く釣れるのです。
シャロー・ミノーのもう一つの長所はそのプロポーションにあります。 すべて普通のフローティング・ミノーよりはるかに細く、長い。
その為、1サイズ大きめ、つまり重い物でも
大きく見えないのだ。 更に空気抵抗が少ない事も手伝って以外に良く飛びます。
私が多用するサイズで比較しますと、
F・ミノー100mm=SR・ミノー125mmとなり、両方約17〜19gです。
F・ミノーで120mmと言うと、とんでもなくデカイ! マッチング・ザ・ベイトと言う言葉があります。 
つまり餌になってる
“魚にサイズを合わせなさい”と言う意味ですが、実際は条件が同じなら小さいルアーの方が はるかに良く釣れます。
しかし、小さいと軽いので投げても距離が出難いので、前記のサイズ辺りが“バランス的に丁度良い”と言う事です。
岩場、砂浜、河口、川と言った、根掛りが多い所をシーバスは好みます。 【 F 】はこんな時に活躍してくれます。
次のシンキングですが、根掛りの心配がない所や、十分深い所ではシンキングを使ってみるのも良いでしょう。
一般的なセオリーで行くとそうなのですが、私の場合、シンキング・ミノーに対する解釈が違います。
私にとっての【 S 】は、
“沈む”ではなく、水に対して“絡みの良い”ミノーとなります。 例えば凄く波が高い時などはフローティングやシャローでは全くミノーが泳がない事が良くあります。 こんな時こそシンキングの出番。 沈もう潜ろうとするのを、そうさせない事で、水を掴む事が出来るのです。 この場合、普段以上に抵抗が大きいのでミノーは良いアクションをします。
「 荒波にもまれて必死の子魚 」を、上手く表現してくれます。 沈めるため重いので、同じ重量なら【 F 】より小さいと言うのも良いですね。
最後のサスペンドですが、
使い様が思い浮ばず、使った事がありません。 だから長所も短所も判りません
必要ないんじゃないかと思います。 これら
ソルト・ルアーは、どれも結構高価です。 最低でも1200円以上、物によっては3000円以上します。 とてもじゃないですが、私は2000円以上出せません。
だって うっかり引っ掛けて無くして御覧なさい。 デカイ魚バラシた時より泣けますよ。                      
- 2001・10・13 -
第 4 話
【 ライン 】
ルアーフィッシングに使うラインは大きく分けて見ると、目的で2種類、材質で3種類ある。
目的別のひとつは普通にリールに巻くラインで
“本ライン”とか“メインライン”とか呼んでいます。
ロッドに表示される直接荷重がこのライン荷重で、当然 魚とファイトをする為の最重要ラインです。
もうひとつは本ラインとルアーを結ぶラインで、
“ショックリーダー”と言い、結束強度を高め、根ズレによるラインブレイクを予防する大切な役目を果します。 これらがつながって出来上がった物を“ラインシステム”と呼ぶ。
素材には
“ナイロン” “フロロカーボン” “PEライン”があるが、一般的に本ライン用のものと考える。 それぞれの特長は次の通り。
@、ナイロン・・・・何と言っても値段が安い! その上しなやか。
ソルト用とフレッシュ用があるが、違いは不明。 
劣化が早目らしいが安いので頻繁に巻き替えができる。
A、フロロカーボン・・・・非常に擦れに強く、丈夫である。 吸水性がゼロで比重が重く、水馴染みが良い。 ナイロンより伸びが少ない。
しかし、硬いので
12 l b(約3号)以上の太さでは、リールに巻いて使うのが困難
B、PEライン・・・・極細の糸を編み上げたラインで、殆んど伸びが無いため超々高感度 
大変破断強度が高い為、同荷重でも細くする事が出来る。 反面、
耐摩耗性が極端に低く、擦れに弱い。 高価な上 腰が無いので慣れないうちは手痛いトラブルに良く会う。 更に竿のガイドがS i Cでないとガイドリングが擦り切れる。 これらラインはユーザーの好みとレベルで随分と印象が異なる。 私の好みは一般的だと思っているが、本ラインだけは『ファイヤーライン』という物を使っている。
『ファイヤーライン』とはPEにコーティングを施す事でその弱点を補ったもので、ある程度独特のメソッドが必要だが、そこそこ満足している。 F・ラインにもショック・リーダーは絶対必要で、理想はフロロだが高いのでナイロンを使っている。 ショック・リーダーも専用の物が市販されているが、私は500m600円程度の安物ラインを使っている。 専用のショック・リーダーより幾分硬い以外に問題も無さそうだ。
釣りに行かない時、あるいは行く前夜など、リールにラインを巻き変えたり、システムを作り直したりするのも悪くない仕事だ。 
と言うより、それらをきちんとやっとかないと、思わぬ大物が釣れた時に後悔することになる。 シーバスは時として予想外の超大物が釣れる可能性がゼロではないのだ。 私は未経験だが、「マグレでもメーター級が釣れた。」と言う事をたまに聞くので、
道具と心の準備だけはきちんとしているつもり。 そのうち出会うはず?の大物を捕り逃がさないために・・・・                          
- 2001・10・20 -
第 5 話
【 ロッド 】
ルアーロッドの中にはおおまかに分けて4種類、バスロッド、トラウトロッド、ジギングロッド、シーバスロッドがある。
その中でシーバスロッドは何故、何所が、シーバスロッドなのか? これは文章で伝えるのは些か難しい。
しかし、実際使ってみれば良く解かります。 大変良く考えられていて、それを形にした素晴らしいロッドです。
1mオーバー、10Kgを超える事もあるシーバスのファイトは想像を絶するものがあります。
その強烈なファイトにも耐えるのに、10g以下のミノーをも30m以上飛ばす繊細さも併せ持つ。
それ故に“シーバスロッド”として売られている物の中には
“素晴らしい物”から、“何とかなる物”まで、バラエティーに富んでいる。
これはシーバスロッドに限らず、それぞれの釣り専用に作られたロッド全てに言える事ですが・・・・。
でもシーバスの場合
ファイトが強力な割にバレ易いので、ロッドの出来不出来で捕れるか捕れないかの違いとなって出る場合がでてきます。
具体的に言うと、2種類の同じ長さで同じ荷重のロッドがあったとします。
これに同じサイズのシーバス(60Cm以上)が掛かったとして、
一気に寄せられる物、相当困難を要する物があると言う事です。
困難を要する=長時間楽しめる と、言えなくも無いし、ドラグを緩めにしておけば、大抵は大丈夫でしょう。
しかし、私は
時間が長い程リスクも大きいと考えます。 特にリリースを前提にした場合、時間が掛かる程魚が弱りますので、極力短時間で寄せ 素早くリリースするのが良いでしょう。 高いロッドを買えば良いのではなく、良いロッドを選びましょうと言う事なのだが、これがなかなか難しい。 使ってみないと解からないからです。 更に好みによっても印象が変わってきます。 気軽に振らしてくれる友人がいるのであれば、お願いしてみるのも良いでしょう。 ちょっと値の張る買い物だし、末永く使いたいから、失敗は避けたいものだ。 ラインやルアーの荷重表示は、あくまで目安。 使用感やアクションは使わないと解かりません。 ソルティープラッガーやブローショット等の人気のロッドは大方の人を納得させる良さを持っていると思います。 たかがシーバスロッドと侮るなかれ!                      
−2001・11・5− 
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第 6 話
【 キャスティング 】
私はシーバスと青物狙い以外のルアーは殆んどやりません。 その為にミノー以外のルアーは使いません。
先にも言ってる通り、ミノーも殆んどフローティングタイプを使っています。 サイズは100mm〜125mm。
ルアーウエイトは14g〜18gなのだが、私の場合だと、このルアーを
50m以上投げています。
この飛距離は
ルアーメーカーのデーターを超えたものです。 実際同じ様な仕様で釣りに来ている人達と比べても、私の方が距離が出ていると言えます。 この違いは投げ方にあると思います。 私のキャストはあまり音がしません。
夜、大勢の釣り人で賑わっている釣り場では、
“ピュッ”とか“ビュッ”とか、ロッドが空気を切る鋭い音が方々から聞こえます。
でも私の場合この風斬り音があまりしないのです。 理由は簡単。
 ロッドを振るスピードが遅いからです。 でも飛距離が出るのは何故か?
ここからがポイント! 多分何も考えずにルアーを遠くに飛ばしたいと思った時、普通は
力を入れて早くロッドを振るのが一般的。
これはこれで間違いではないのでしょうが、方向性が悪くなります。 
真直ぐに投げられず、他人に迷惑をかける人は少なくありません。
更に
最悪の場合ライントラブルに見舞われ、ラインが切れて「ルアーだけが飛んで行った。」なんて悲しい事も意外に良くある事です。
だからロッドの速度は遅い方が良いのです。 ルアーは
慣性の法則で飛ぶ物です。
つまり、ラインが指から放たれてルアーが開放される瞬間に、どれだけのエネルギーをルアーに持たせるかで飛距離は違います。
この場合のエネルギーは、ルアーが開放される瞬間のスピードの事です。 この辺の事は皆さんも理解をしている事だと思います。
しかし、
「ルアーのスピード=ロッドを振る速さではない。」と言うと話しが違ってくるでしょう。 でも実際はそうなのです。
大切なのは
初速ではなく、加速力なのです。 でも同じ振り角で加速を大きくする為には予めロッドにパワーを蓄積しておく必要があります。
正に
それが出切るのがルアーロッドであって、普通の投げ竿との違いな訳です。
簡単に言ってしまうと、
“正しくルアーロッドを使うと距離は出る” と言う事です。
私のイメージで言うと、風斬り音がする早いキャストはトスバッティングしたボールで
はじき出す感じなのに対し、音がしない遅いキャストはピッチャーが投げたボールで、後方から送り出す感じでしょうか? 伝わりましたか? ロッドは力任せに振るのではなく、曲げて力を貯めてから開放する物です。 そうすると方向性も良くなります。 “ビュン”や“ピュッ”より“ヒュッ”が良いし、それより“フォン”って感じがもっと良いと思います。 普通に釣りをするだけなら どうでも良い事でしょうけど、飛ばし屋を自負する私なりの “コダワリとプライド” の様なものがこの辺にもあるのです。 遠投できて損は無し!                                           
−2001・11・23− 初めに戻る
   
第 7 話
【 フィッシュ・イーター】
フィッシュイーターとは直訳の通り、魚食性の魚の事です。 一般的にフィッシュイーターは大型になります。
私の場合ソルト・ルアーでも船には乗らないので陸からキャスティングで狙える魚となり、季節にもよりますが随分限られたものになってます。 具体的には
シーバス、フクラギ(ブリの子)、サワラです。 これらのフィッシュイーターは全てがハッキリしています。
存在感、アタリの出方、ファイト等、全てです。 存在感とは海に立った時、
魚がいるか いないか見て取れます。
つまり、
ライズかボイルがあったり、ナブラが立ったり、ジャンプがあったりします。 まぐれ当りもありますが、普通これらの行動が見られない時は、なかなか釣れません。 次のアタリですが、大袈裟なくらいルアーを引っ手繰ります。 ガツンと来るのです。
ファイトも豪快です。 サワラはやや諦めが早いですが、フクラギは骨太で力強く走り回ります。
シーバスは
“エラ洗い”と言う首振りジャンプでルアーを外そうと試みますし、走り回るし根に突っ込むし、その抵抗の仕方は多彩です。
当然引っ張るパワーも1級品! これらを体験する度に「なんて海の魚は豪快なんだろう!」と、感心しています。
そしてこれこそがソルト・ルアーの魅力だと思います。 しかし、フィッシュイーターは回遊性が強いので上手く出会えるかどうかで
釣果もハッキリ分かれてしまいます。 ナブラもライズも無い時は、一応暫く投げて見ますが、全く反応が無い様なら そこで頑張るより、魚がいそうな所まで移動した方が能率が上がります。 得意のポイントを幾つか作っておき、時間帯と潮周りを考えます。
フィッシュイーターは総じて貪欲で凶暴ですので、その射程内にルアーが入ると、必ずとは行かなくても、相当な確立で反応があるものです。
ですから、例えその時に掛からなくても、その近くを素早く手返ししていくと、きっとフッキングに持ち込めると思います。
案外お手軽で、以外に大物と出会え、掛かると大興奮間違いなし!
これがソルト・ルアーで狙えるフィッシュイーターの魅力でしょう。 
                      
−2001・12・19− 
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第 8 話
【 ウエアー 】
私はソルト・ルアーの時もフィッシングベストを着用しています。 でも最初の頃はウエストバックでした。 プラケースにミノーをザラッと入れてそれをウェストバッグに入れただけと言う装備。 プライヤーはズボンの後のポケットに入れてました。 他に荷物はありません。
ところが何時の間にか段々荷物が増えてきました。 その大半がルアーなのですが・・・・ そうなるとウエストバックでは足りなくなり、ベストが必要になったのです。 物は
“パームスのタイプ1”を選びました。 でかいポケットにルアーケースが沢山入るからです。
本当は荷物を最小限に減らして、身軽に行くのが理想ですが、ついつい増えてしまいます。 それから避けて通れないのが
ウエーダー
港湾内の堤防からの釣りだけなら必要ないかもしれませんが、サーフや河口域では履いているのといないのでは結構差が出ます。
履いていた方が良く釣れる!と言う意味ではなく、水に入るか否かは別として波を被る心配をしなくていいのと、ミズゴケ等からのスリップの軽減ができ、結果的に何%かの
注意力が節約できる分釣りに集中できる。 更に、最も大切な安全性が増すって事にも繋がる。
更に私の場合、ソルト・ルアーは10月以降なので、
防寒と言う意味でも大変に威力を発揮してくれます。 だから素材はネオプレーン
12月や1月に川に股まで入っても冷たいと感じません。 私がよく行く庄川河口では、約80%のアングラーがネオ・ウエーダーにフィッシングベストと言うスタイルです。 きちんとしてると、見た目に好感が持てるので良いと思います。 ベストシーズンには
「行けば釣れるよ。」と言われて、とりあえず道具を揃えて来て見たような、俄か釣り師が良く来ます。 そんな彼らの殆どが長靴にジャージって格好。
ベストやウェーダーを強要する訳ではありませんが、
きちんとしたマナーが出来てる人は身形もそれなりに整っているものです。
川は皆の物だし、釣りも自由なので否定はしませんが、ゴミやラインを平気で捨てたり、いきなり横で釣り始めたり、マナーが出来てない方も多かったです。 庄川河口などは漂着ゴミで悲惨な状況なので、注意したら
「何を今更・・・・」と言われた事がある。
「だったら、せめて、これ以上増やすなよ!」とそのバカヤロウに言ってやりました。 身なりが良いとマナーが良いとは限りませんが、それなりに準備をする訳だから、気持ちやマナーにも少し準備をしてもらいたいものです。                 
−2002・1・26− 
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第 9 話
【 シーバス 】
ソルト・ルアーのターゲットの代表と言えば最初に思い浮かぶのがシーバスです。
太平洋側や西日本、九州地方では普通に釣れる魚である。
よく東京湾等で釣ってる番組を見ますが、
ボートの下に湧いてる様なシーンを良く見ます。
しかし、私の住む富山湾では余程の事が無い限り、まずあんな事はありません。 だからシーバスは
“憧れの魚”なのです。
いや、
“憧れの魚としている釣り人”が多いのです。 それ程簡単には出会えない魚なのです。 かつては私もそうでした。
シーバスを釣りたいと思ってシーバスロッドを買って、シーバスを狙って釣りに出て最初の1尾を釣るまでに
約2年掛かりました。
それまでには福井県に行ったり石川県に行ったり・・・・ 結局最初のバイトは神通川。 最初のキャッチは富山新港でした。
最初に出会った時の感動は今も忘れません。 不思議と1尾釣れた後、シーバスが解ったような感じがして後が続くようになりました。
そして、その感動は今も衰える事は無く、
毎回ルアーを銜える度に蘇り、私を魅了し続けます。 シーバスはそんな魚なのです。
日本では3種類のシーバスが釣れます。 一般に言う
マルスズキヒラスズキ、後は放流されたらしいタイリクスズキの3種類です。
普通に見るのがマルスズキ。 体に斑点が付いてるのがタイリクスズキ。(ホシスズキとも言います) 別格なのがヒラスズキ。 遭難しそうなくらい大時化の岩場で釣るモンスターです。 稀に河口とかでも釣れるらしいが自慢にならないらしい・・・・が、とにかく憧れの存在です。
シーバスフィッシングの魅力はなんと言ってもあの
ファイト振りにあるでしょう! それこそ1回経験したら忘れられません!
それからあのプロポーションとサイズでしょうか。 ちょっと大きいと50Cmや60Cmはあります。 そこにあの強靭なアゴとヒレと棘・・・・
それが
凄いパワーでダッシュ! ジャンプ! を繰り返します。 シーバスフィッシングは1番バレ易い釣りでもあります。 完全にキャッチするまで油断はできません。 ランディング直前にバレル事は良くあります。 釣れるようになってから、何度これで泣かされた事か・・・・
同じフィッシュイーターでも青物達と違ってシーバスは気まぐれです。 おおむね年間を通して釣る事が出来ますが、冬季間はなかなか読めません。 当たり前かもしれないが、まめに通っている人が一番釣ってます。 こうなると場所は関係ありません。 居付いた魚を釣る事になるからです。 富山湾の最初の盛期は3月末から4月初め頃からだと思います。 河口域で釣れ始めるのがその頃だからです。
港湾内で釣れる物に比べて
リバーシーバスと呼ばれる河口物はパワーが違います。 ストラクチャーやポイントの選定も川の方が変化があって面白いと思います。 現在も釣れないまま狙い続けている方々、がんばりましょう!! 必ず報われる日が来ますから・・・・
どんなに時間が掛かっても1回釣れたら吹き飛びます。 感動しますよ〜・・・・
                  
−2002・2・21− 
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第 10 話
【 ロッドアクション 】
ロッドにはそれぞれ違ったアクションがあります。 私は曲がるロッドが好きなようだ。 あえて“好きなようだ”と表現したのは、自分でも断定ができないからだ。 でもこれまでの経験上「硬いな〜」と感じる事はあっても「曲がり過ぎじゃないか?」と感じた事が無いから、きっと曲がる方が好きなのでしょう。 実際、今持ってるシーバスロッドのうち、SAURUS [ SS-B 86] 意外は皆結構曲がります。
実はこの
SAURUSも、出来る事ならもう少し曲がるロッドに換えたいと思っています。 これは良い悪いの問題ではなく、私の投げ方に合わないからです。 私はロッドを曲げる事で貯めたパワーに振る動作でルアーを加速するスタイルを採っています。
当然振るスピードは遅めだし、曲がってくれない事には上手く行きません。 だから
SAURUSUを使ってる時は少し無理をしています。
曲がり方には、
が曲がる物と全体が曲がる物があり、ロッドの長さや重量のバランスが関係る為、どちらが良いとは言い切れません。
私のロッドでは、
DAIKO・プレミアブロス [ PBS-1102ML] が先曲がり(ティップアクション)です。 後は全て全曲がりタイプです。
プレミアブロスは初期段階でティップが曲がりきり、その次の段階で初めてバットが動く、大変判り易いアクションで好感が持てます。
最近のモデルはどれもに非常に軽く、振った感じがシャープなロッドが多いと思います。 これらは全体的にこのタイプたど思います。
キャストが簡単で方向性も良く、手返しも楽なのが特徴です。 これに対し、全体で曲がるものは遅いと感じるのではないでしょうか?
実際同じ程度の負荷をかけても、曲がり初めからティップが動き始めるまでワンテンポ遅れる訳だしストロークも大きくなる訳で、結果的に1回1回のアクションに時間が掛かる事になります。 フィーリング的には
古風な感じがするはずです。
硬めだと言った
SAURUSUですが、1番使用頻度が高い為、結果的に1番沢山のシーバスをキャッチしたロッドです。
しかし、良く
曲がるロッドの方がバレは少ないとも感じています。 この辺りが微妙な所で、まだ理想のロッドに出会えずにいます。
どちらを選ぶかはお好み次第ってところですが、私は両方好きなので決められず、それぞれのアクションのロッドを持ってしまいました。
それはそれで良いと思っています。 だって1本だけのロッドだけを使い続けるより、選択肢が多い程
楽しみも増える訳ですからね。
ロッドの寿命も本数分だけ使用頻度が分散しますので長持ちする事にもなるでしょうし・・・・          
  
−2002・5・9− 初めに戻る
第 11 話
DAIKO PREMIER & Bros 】
私が数本所有しているシーバスロッドのうち、「一般的釣り人(フライとルアーをやらない人)が知らないメーカーのロッドが欲しい。」と思って選んだのがDAIKOだった。 DAIKOブランドではPREMIER(プレミア)PREMIER・Bros(プレミア・ブロス)の2本を所有している。
両方とも11 f t の
MLなのだが、随分違うロッドである。 ブロスの方はショップで、プレミアはヤフー・オークションで購入した。
この2本のロッドを比べると、
「 ここまで違うの?」ってくらい違うロッドです。 どちらが良いか・・・・  随分好みが分かれる所でしょう。
あえて言うなら、10人中7〜8人は
ブロスを選ぶ事でしょう。 さすがに後から開発されたロッドだけあって、非常にシャープで軽いです。
殆どの人は、初めの1振りで気に入ってしまうと思います。 感度も素晴らしいものです。 私は5時間以上このロッドを振り続けた事がありますが、特にどうって事は無かったです。 全てにおいてとっても
現代的な良く出来たロッドだと思います。 初心者にもお奨めの1本!

一方プレミアの方だが、ルアーウエイト、ライン過重、調子ともすべて同じ設定なのだが、
凄いパワーです。 残念ながら古さを感じてしまいますが、ブロスより劣る訳ではありません。 あたり前だが、違うロッドなのです。 個人的には未踏のサイズですが、もしm級シーバスがかかったとしたら、ブロスでは不安ですが、プレミアなら闘えそうな気がするのです。 しかし今はアオリイカ用に餌木を投げてます。
私は身長が176Cmで体力は並です。 この体格に11 f t はベストバランスだと思っています。

ただ11 f t と言う長さは使用場所が限られます。 どうしても
後方がある程度開けていないと、せっかくの長竿もフルキャストできません。
河口のサーフや、足場の高い堤防上では非常に使い易いロッドです。 私はこれで
18gのミノーでも、圧倒的な飛距離を出しています。
間違いなくトップクラスの性能を持っているロッドの割に、安く買えるのも嬉しいです。
                
−2002・7・3− 
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第 12 話
【 ソフトルアー 】
ルアーには第3話で書いたミノーを代表とするハードルアーの他に、ソフトルアーがある。 ソフトルアーの殆どはワームと呼ばれる物で、サイズも形も色も実に変化に富んでおり、多種多様な物がある。 
ハードルアーは概ね世界中どこで見てもそう違いは無いと思えるが、ワームは日本でしか見られないだろうと思われる個性的な物も多い。
ルアーの世界におけるワームの位置付けはライブベイト、つまり生きた
生餌の次に来る物だと私は考えます。
反対に、生餌から一番遠くに位置付けされるのは、スプ―ンやスピナーなどの、メタル系ルアーだと思います。
一般的に魚が実際に食べている物を餌として使う “ 餌さ釣り ” は、釣れてあたりまえだと言えるでしょう。 しかし、メタル系ルアーと言うのは
「こんな物で魚が釣れるの?」って形の物が多い。 それら不可解な物で魚がつれると言うのがルアーフィッシングの面白い所でもある。
餌に一番近いとは言っても、何もしなければ それはただの
“ もの ” でしかなく、魚を釣る為には生き物らしく見せる演出が必要なのだ。
この演出こそが技術、つまり
である。 私はバスフィッシングはやらないので、海釣り限定の話しとさせていただく。
海釣りでのワームの対象魚は
底物と岩物で、魚を餌にしている魚である。 底物代表はヒラメ、マゴチで、岩物代表はソイ、キジハタです。
底物はえてして
大型化し、意外にと高い確立で出会う事があります。 港内でライトタックルで遊んでいたが、不意な大物と出会い、悔しい思いをした話を良く聞きます。 岩物は底物ほど大きくなりませんが、非常にパワーがあるので、素晴らしいファイトが楽しめます。
ワーム自体には針が付いていない為、
“ リグ ”と呼ばれる様々な仕掛けを作り、餌の代わりにワームを取り付け、釣りをします。
最近のワームはどれも良く出来ており、正しく使うと まるで生きている様な動きをします。 どんな形のワームを
どう使うかは感性です。
同じ場所で同じ魚を狙っていても、色も形もサイズもリグも違ったりします。 どれが一番良く釣れるか? その日の魚次第って所でしょう。
比較的安く物が揃い、お気軽な感じが受けてる様で、ワームを楽しむルアーマンは急増しました。 昼夜を問わず、漁港や堤防、港湾周りの波止等には、ウエストバッグにワームを入れて、ライトタックルを片手に持ったルアーマンの姿を良く見かけます。
彼らの殆どはキャッチ&リリースなので、大袈裟なクーラーボックスなど持っておらず、皆軽装です。 私も海が近いので、仕事が終わってからちょっとワームを楽しみに出かけることが良くあります。 お手軽でいて、かなりドップリ楽しめる釣りがワームゲームです。
あえて言うなら、
釣れる魚はどれも美味しい高級魚って所も良いですね。 お薦めです。             
−2002・9・12− 初めに戻る
第 13 話
【 ミノーで狙うチヌ 】
海の餌釣りの代表的なターゲットと言えばクロダイだ。 浮きフカセ釣り落とし込みで狙うのは独特の緊張感があって楽しい物です。
私もソルトルアーにハマリ込んだ後にも、密かに
浮きフカセに憧れがあり、釣具一式を揃えて夜釣りに出かけた時期がありました。
そのクロダイ(チヌ)が最近
ルアーターゲットとして人気が出ている。 過去私は1度、友人は2度、いずれもマグレだがルアーで釣っている。
ルアー(ミノー)でチヌを狙う良い所は
小者が釣れない事だろうか。 手の平サイズとかはフッキングに至らないようだ。 これはルアーのトリプルフックの大きさによるものと思われる。 あとは餌取りに悩まされずに済むと言う事と、餌代が掛からないと言う点か・・・・
餌とルアー、どちらが安いかは簡単に結論は出ないだろうが、少なくとも
数キロも撒餌を撒くような愚かと思える行為はしなくて済む。

狙い目は餌釣りとは逆に水が澄んでる時が良いらしい・・・・ 更に意外に浅場で大物が釣れたりするらしい・・・・ 私の少ない経験から言っても
ファイトのスピードやパワー、切れの良さはオカッパリで狙える魚の中では最高レベルではないかと思われます。
餌釣りで狙うより遥かにお手軽な為、釣れたのを見たエッサマン(比較的高齢者)の中には
にわかルアーマンに変身する者が現れる。
そんな人から聞こえて来るのは
乱獲自慢話ばかり・・・・ それで足りずにヒットルアーまで乱獲! 程々にしておいてもらいたいものだ。
こんな批判的な事を書くと「釣れていないお前のヤッカミだ。」とか言われそう。 でも釣りは
「ある程度細く長く」が良いんじゃないと考える。
10回に1回の大漁より毎回1〜2尾って方が楽しいと私は思うのだが・・・・
ま、いずれにしても大量キープして冷凍保存なんて行為は
今時のスタイルじゃないと思います。 少々話しは反れましたが、チヌが好調な今、
なんとか狙って釣りたい物だ。 程々に楽しむように出かけてみては?                       

−2003・5・10− 初めに戻る
第 14 話
【 かくも健気な魚たち・・・・ 】
地球に住む殆どの生物は、生きてゆく為に酸素が必要です。 地上の生物は大気中から肺を使って、水棲生物は水中からエラを使って酸素を摂取している。 こんな事は今更言わなくても常識的に知っていますね。 ではその酸素って大気中何%、水中に何%あるかご存知ですか?
実はこの数字を聞いて驚かない方には、
「その後を読んでもらっても関心を持って頂けないかも知れない・・・・」って不安を持っています。
が、それでも進みます。 いよいよここからが本題、
“より良いリリースをする為にはどうすべきか?”って事を科学的に数字で説明してみます。

我々が生活している地上の空気中の酸素濃度は
約21%です。 人類はその内の20%を肺を使って利用しています。
それに対して水中の酸素量は、なんと淡水で
約0.005〜0.006%しかない!海水に至っては約0.004%です。(殆ど無いと同じっす!)
それは空気と違い、高密度な水の分子の僅かな隙間に、更に僅かにしか存在しないからです。 海水では更に他の成分も混ざっています。


想像を絶する少なさ
だと思いませんか? ざっと比べて4200分の1しかない。 魚のエラと言う器官は非常に優れていて、少ない水中の酸素の80%を取り込む事が出きるそうです。 とは言っても、我々の1050分の1でしかありません。
要するに、
恐ろしく過酷な状況で生きている訳ですよ。 だから通常彼らは極力エネルギーと酸素の消費を避けていると想像できます。
体内の酸素は運動すると消費されますから、フッキング後のファイト時間が長ければ長い程、大量に消費される訳です。
丁度私達が100m走を続けている様なものでしょう。 ですからリリースを前提にした場合、極力この時間を短くする事が必要なのです。
つまり、
ある程度余裕のあるラインで一気に寄せてネットインすべきである! と言う事です。(今の私なら100mダッシュ1本で死ぬかも・・・)

それからもう1つ大切な事があります。 極力水から魚を出さない事です。 我々人類は殆どを汗や尿と一緒に輩出している
アンモニア分を、魚はエラから排出しています。 その量は実に血中の80%で、1ppm程度と言う事です。(1ppmとは水1Lに対し、0.001gです)
因みに飼育水槽内のアンモニア濃度が1ppmになったとしたら、その水槽内の魚は全滅です。

通常魚が水中にいる時は排出されたアンモニアが瞬時に水に溶け込み、素早く体外に流出しますが、魚を水から出した場合、エラ同士の接触により、排出したアンモニアを再度摂取してしまい、
アンモニア中毒になってしまいます。
アンモニアの毒性は主に脳神経に対する物らしいですが、直接脳へのダメージより、ヘモグロビンの働きを阻害する方が深刻らしいです。
つまり、せっかく吸収した酸素を有効利用出来ないという事である。 って事は、
酸素を吸ってても窒息死しちゃう可能性があると言う事です。

今回の具体的な数字や、その他の知識は
謎の巨大生物(管理者さくだいおう様)からの抜粋です。(承諾済み)
私は上記のHPを見た時、
“魚は如何に過酷な状況で生きているか”と言う事に驚嘆し、尊敬し、愛しく思いました。
それでも釣りと言う罪深いであろう行為を、趣味として止められないので、
“せめて最低限度のダメージでリリースしたい”と考えます。
私と同じく、釣りを趣味とする方々に少しでもご理解と賛同を頂ければ幸いと思います。
           
−2003・7・6− 初めに戻る
第 15 話
【 リバーシーバス 】
今回の話しは、いつも以上に私の主観です。 シーバスを狙う際の、あくまで一人の釣り人の意見程度にしておいて下さい。
シーバスと言う魚をルアーで狙う場合、当然そのステージが海と川では釣り方が違ってきます。 まずは川のお話しからです。

通常川には
“流れ”と言うものがある。 その流れの中に居続ける為には泳ぎ続けなければならない。 実はシーバスはこれが苦手らしい・・・・
シーバスの捕食スタイルは
“待ち伏せ型”だと言われています。 つまり、なんらかの根に付いているか、川底や流れに変化がある所に居ると言う事。 なるべく動かない事で体力の消耗をおさえ、射程距離にベイトが入ったら一気に襲い掛かる、これフィッシュイーターの定石です。
更にシーバスは群れで移動をしているようで、群れが河口に入って来て、前記の位置をローテーションしているように感じます。
だから、まずは
そのような場所を探す事が先決。 次にベイト、つまり食われている小魚です。 一般的にシーバスは夜狙う事が多いです。
そんな夜間の小魚を見た事がありますか? 暗い所に急にライトで照らしたら魚はパニックを起こし、飛び散るように逃げてしまいます。
だからライト無しでじっと観察します。 すると
殆ど動きません。 ただ流れて行かない程度に揺れてるだけ。 これをルアーで演出します。
そう、
“デッドスロー・リトリーブ”って奴で、直訳通り“死んだようにゆっくりと・・・・”です。 最近人気のシャローミノーがそんな風に泳いでくれるのですが、3〜4時間の間、デッドスローリトリーブを続けるのには、かなりの根性と忍耐が必要です。(寒い季節は特に大変…)

私は特に変わったテクニックは使わず、流芯に向かって流れにほぼ直角にキャストし、下流に向かって大きくゆっくりターンさせています。
このターンが、丁度ストラクチャーや、流れに変化のある所に来るように、立つ位置を決めています。 そんな訳で
場所取りはかなり大切!
トィッチングは入れません。 ホールも最小限度しか行わない。(シーバス特有の小さな前アタリがあったら入れる事があるって程度)
要するに殆どの仕事をルアーに任せています。 ルアー自体、設計が素晴らしいので何もしない方が良い泳ぎをしてくれると思っています。
アイマ・コモモ、K-TEN・Mシリーズ、グース等がそうです。 シーバスが居て、射程距離内にルアーが入れば食ってくれると
信じています。
だから川ではあまり小細工は必要ないのではないかと考えています。 実際フィッシュイーターってかなり大胆な捕食をしています。
シーバスに限っては口もデカイです。 大き目のルアーをビューンと投げて、ガツンとアワセて一気の寄せ。 これぞルアーの醍醐味だと思う。
それからもうひとつの魅力、
前半の静寂フッキング後の狂乱ファイト、このギャップですかね。         
−2003・9・4− 
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